防御の植物ホルモン、サリチル酸で植物ホルモンのサリチル酸はフェニルアラニンというアミノ酸か、コリスミ酸から生合成されると記載した。
元々、サリチル酸の生合成を調べるきっかけになったのが、とある本でチロシンというアミノ酸からサリチル酸が生合成されるという内容を読んだからで、今回はチロシンとフェニルアラニンというアミノ酸を調べたくなった。
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チロシンはR(側鎖)がHO-ベンゼン環-CH2-の芳香族のアミノ酸になる。
※芳香族のアミノ酸というのは六角形の構造を含むアミノ酸のこと
一方、フェニルアラニンは
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チロシンと図の向きは異なるけれども、チロシン同様、芳香族のアミノ酸で、チロシンとの違いは側鎖にあるベンゼン環にヒドロキシ基(-OH)があるかどうかの違いとなる。
合成経路を見ると、動物ではフェニルアラニンにヒドロキシ基を付けることでチロシンとなる。
このチロシンとフェニルアラニンだけど、どこかで見たことがあるなと過去記事を辿っていたところ、除草剤のグリホサートを調べている時にあったシキミ酸合成経路の時にあった。
ということで、グリホサートは植物体内の何を潰す?を再び読んでみると、
Journal of Pesticide Science 6 〔1},February 1981 112ページより引用
※赤丸で囲っている箇所は無視してください。
シキミ酸から4個程先にプレフェン酸というものがあって、そこから分枝した先にチロシンとフェニルアラニンがあって、その先に植物色素、リグニンやABA(アブシジン酸)等がある。
話は少し戻って、サリチル酸の合成の話題でコリスミ酸というものがあったけれども、再び、上のシキミ酸の図を見ると、シキミ酸の下にコリスミン酸というものが記載されている。
コリスミ酸はシキミ酸から生合成されるということらしいので、この図のコリスミン酸とコリスミ酸は同じものとみて良いだろう。
シキミ酸経路では他にも見ておきたいところがあるけれども、今回は一旦ここで話を止めよう。
-続く-