近所の雪に埋もれた畑を見て思い出す師の言葉
全面雪に覆われることを大切にしていたなと。
雪に覆われる前に春からの作付の準備ができれば春夏どころかその後の作付も安泰だと。
雪というのは積もるとそれなりの重量になり、かまくらとかを作ってみるとわかる通り、中はそこまで寒くない。
雪は徐々に溶けるため、重量のある重しから徐々に水が滲み出るイメージで、雪が積もる前に分解しにくい有機物を山積みしておくと分解が促進される。
分解されにくい有機物、例えば植物の繊維ですが、繊維を盛んに分解する微生物を調べてみると、何故か65℃付近で盛んになる高熱性の細菌がいる。
65℃なんて自然ではなかなかこの温度に到達しないだろうと思いきや、実は、
植物性の有機物をある程度以上山積みし、その山に対して上から圧をかけるとイラストのように内部に熱がこもる。
しかし、刈草等の植物性の未分解の有機物を山積みしたことがある方であればイメージがつきやすいのですが、隙間が多くて表面付近はすぐに乾く。
乾くと隙間が大きくなり、内部の熱はたまりにくくなる。
そこで登場するのが、
雪になるわけで、雪は圧をかけつつ、水と熱の逃げ場をなくすのにうってつけ!
雨だった場合は、水を与えることができるけど、雨が振り続けない限り圧を加え続けることは出来ないので、はやい内に表面は乾燥して分解が遅くなる。
雪は栽培者を悩ませるけど、師は雪をも仲間にして収量を上げていたなと思い出した。
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