鶏糞のメタン発酵発電についての話題が挙がった。
家畜糞のメタン発酵時に得られる消化液は大規模稲作の問題を解決する可能性があるのでは?
今でこそ、鶏糞のメタン発酵の報告が増えているが、ちょっと前までは鶏糞のメタン発酵は難しいとされていた。
牛糞等と比較して、鶏糞に含まれる何がメタン発酵を難しくしていたのだろう?
鶏糞と牛糞で比較した時の最も大きな違いは小便が尿酸(固体)であるか尿素(液体)であるか?だろうか。
鶏の小便は尿酸で固体であるため、
糞中に白い塊として残る。
尿酸はプリン体であり、有機態窒素に分類される化合物であるため、糞中に尿酸がたくさん残ると、その分だけ、C/N比は低くなる。
尿酸の構造を見ての通り、他の有機態窒素と比較して、窒素(N)が多く、炭素(C:省略されている)が少ない。
1個の尿酸を分解すると、4個のアンモニアになる。
このアンモニアがメタン発酵に関与する微生物の活動に影響を与えるので、鶏糞のメタン発酵はアンモニアの発生を如何に抑えるか?(or 除去するか?)が勝負になっているそうだ。