前回、級化層理を利用して、横になった地層の左右のどちらが新しく堆積した層であるか?を調べた。
そもそもの話なのだけれども、
今回は地層が横になっていることについて触れてみたいと思う。
はじめに地層ができる場所を確認しておくと、
陸地から川を経たり、風によって飛ばされてきた砂、泥や火山灰が海底に堆積する。
堆積された砂、泥や火山灰は海の水圧によって圧縮されて硬い層となる。
次に隆起だ。
陸のプレート(左)と海のプレート(右)がお互いに押しあって、
陸のプレートは持ち上がり、海のプレートは沈み込む。
この陸のプレートが持ち上げられた時に隆起が起こる。
ここで海に堆積して形成された地層に焦点を当ててみると、
※上のプレートの衝突の図と合わせるため、時系列は右から左へと遷移
海底に堆積された地層が海のプレートによって押し上げられ(右端の矢印)、
陸のプレートの上に持ち上がるように堆積物が隆起する。
陸のプレートの上に載るように隆起したものを付加体と呼ぶ。
プレートのぶつかり合いによる隆起の際、
押している側(海のプレート)の方に地層の新しい方が向く。
これを踏まえた上で、
この地層を見てみると、
上になっている方が南側で、下になっている方が北側。
城ヶ島では、
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上記の画像を一部改変。矢印の箇所が城ヶ島
南側がフィリピンプレートで海のプレートとなり、
北側が北アメリカプレートで陸のプレートとなる。
この写真も左側が南で、右側が北で、
隆起した付加体の端っこということがよくわかる。
城ヶ島の隆起はもっと複雑らしいけど、
諸事情によりその証拠となる箇所には行けなかったので、
行けた時に改めて記載することにしよう。