2つの葉面散布剤があり、どちらを利用すれば良いかわからないとする。
例えば一つが、
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アミノレブリン酸というアミノ酸を主成分とするアミノ酸肥料がある。
(画像:5-アミノレブリン酸の農業利用に関する技術開発 Regulation of Plant Growth & Development Vol. 40, No. 1 22-29, 2005の28ページより引用)
アミノレブリン酸は光合成の要であるヘムの合成の材料である。
もう一つが各種アミノ酸の混合肥料だ。
光合成を活発にしたいということであれば、アミノレブリン酸のようにヘムの材料を濃縮した尖った剤がふさわしい。
これから先の話は2つの肥料の良し悪しではないということを前提にして読んでほしい。
アミノ酸の混合肥料を利用している方で、台風等の災害時の被害からはやく復帰したいから葉面散布剤の回数を増やしたり、濃度を濃くして散布ということが頻繁に見られる。
ここで前述したアミノレブリン酸の尖った剤でも同様の事を行って良いか考えてみる。
アミノレブリン酸の発売に至った経緯を辿ってみると、アミノレブリン酸はもともと除草剤の開発の際に誕生した肥料となっている。
アミノレブリン酸を散布すると草は枯れるが、低濃度にすると何故か生育が促進されたという経緯から肥料への販売に至ったとされている。
この情報を踏まえた上で、自然災害による被害からの立て直しの際にアミノレブリン酸の高濃度散布は可能か?を考えてみると、1.5倍ぐらいであれば、おそらく大丈夫だろうけれども、イメージ的になんか不安になる。
ここで伝えたいのは、気候の面で栽培が順調の時に促進的に利用する剤と、自然災害からの立て直しに使用する剤の選択肢を用意しておくことが大事だということ。
人でいうところのアミノレブリン酸がサプリメントで、アミノ酸の混合肥料は激しい運動後に摂取するようなアミノ酸系の食品といったところか。後者は風邪の時にも有効に作用する。
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