褐色のバッタの記事で褐色の色素はメラニンに因るものでありそうだという内容を記載した。
他のバッタの話題だけれども、トノサマバッタにおいて、群生相(高密度飼育)で黒っぽく、つまりはメラニンが合成されているそうだ。
メラニンといえば人体では有害な紫外線から肌を守る役割がある。
低温研ニュース 2000年2月 No.9 - 北海道大学低温科学研究所のページに拠ると、昆虫におけるメラニン合成はカビやバクテリアに対する生体防御機構の一つであるらしい。
※上記のページではカイコの血液で話が進んでいる
メラニンの合成は芳香族のアミノ酸であるチロシンから反応性が高いドーパキノンになり、酸化を繰り返すことでメラニンになる。
途中は端折るけれども、カビやバクテリアの活性をトリガーとして、殺菌作用のある酵素やメラニン関連の酵素が動き出す。
再び群生相に話を戻す。
相変異(動物) - Wikipediaのページを読み進めると、
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同様な孤独相と移動相との相変異が、ヨトウムシ類でも知られている。やはり体色が濃くなり、移動性が強くなって、群れをつくって畑から畑へと移動するのが知られる。
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と記載されていた。
この内容を見た時に頭にチラついたことの一つに、
虫の発生を抑えるべく畑は作物以外の草は生やさないように管理する美徳、草をはやそうものなら地域のベテランたちに袋叩きにあうような状態は、作物を食す昆虫のみ単相的に増える状態を生むわけで、難解であるヨトウの強い状態で大発生を助長しているのではないか?という心配がある。
地域全体で草の管理を徹底する事で地域が特定に昆虫によって自滅するということがあるのではないかと。
草とどう付き合うか?それが様々な昆虫から作物を守る為のテーマになるのではないかと予想している。
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