草むらでバッタやカマキリを探すと、緑色の個体や
褐色の個体を見かける。
草むらであれば緑色が保護色になり、秋に近づき、夏草が枯れ始めた頃になると褐色が保護色となる。
この褐色のバッタの色素は何だろう?ということで調べてみることにした。
上記のバッタとは異なる内容だけれども、ヒントとしてトノサマバッタの群生相について記載されているものを持ち出してみる。
群生相というのは、バッタが密になった時に黒っぽくなる現象で、大量のバッタが畑に訪れ、作物を食い尽くすという話が有名だろう。
群生相の内容を踏まえた上で、比較内分泌学における新しい展開-ホルモンの昆虫科-の内容に触れてみる。
上記のページでは、トノサマバッタの群生相(密で黒っぽくなる方)の研究で黒化誘導ホルモンの発見に関する内容が記載されている。
ホルモンの諸々の話はここでは触れないけれども、群生相の研究の歴史で興味深い内容があったので紹介すると、
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トノサマバッタの群生相(高密度飼育)幼虫に別の個体のアラタ体を移植したり幼若ホルモン(JH)を処理すると、メラニン色素が後退し緑色になることが明らかにされた
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褐色の要因として、
By Roland Mattern - Roland1952, パブリック・ドメイン, Link
カブトムシの黒色は何の色素?でも触れたメラニンであることがわかった。
改めて緑の方に触れ、褐色がメラニン由来であるとするならば、緑のバッタはメラニン合成が少ないということになる。
メラニンといえば紫外線というストレスから身を守るイメージがあるので、褐色のバッタは何らかのストレスに対する耐性という理解になるのだろうか?