息子が通うこども園でカブトムシの蛹を見た。
ちょうど飼育用の容器の移し替えをしているところだった。
カブトムシの蛹の色は白だ。
カブトムシは羽化した直後は外翅の色は白で、
すぐにみんなが思い浮かべるような黒っぽい色になる。
色と言えば色素という用語が頭に浮かび、ふと、カブトムシの外骨格の色素ってなんだろうな?と疑問になった。
疑問になったらすぐに検索だ!
ということでGoogleさんに聞いてみたら、朝野 維起 - 総説 昆虫外骨格内に存在するメラニン合成酵素 比較生理生化学 2013 年 30 巻 3 号 p. 106-114という総説に辿り着いた。
要約すると、カブトムシの外骨格の色素はメラニンで、
By Roland Mattern - Roland1952, パブリック・ドメイン, Link
チロシンから銅を含む金属酵素等の作用を受け、L-ドパを経て、メラニンになり蓄積する。
メラニンはカブトムシ等の昆虫の色を決めるだけでなく、傷害や感染を受けた場合にも合成される。
とりあえず言えることとして、カブトムシに限らず、黒っぽい色の昆虫の外骨格はフェノール性化合物が蓄積されていることになる。
そういえば、糸状菌も年を取ると細胞にメラニンを溜め込むという話があったことを思い出した。
※共立出版 基礎から学べる菌類生態学
この手の話で次に興味があるのは、カブトムシ等の死骸が土と混ざった時、メラニンがどのように土に還っていくか?ということだろうか。