青い石が出る園地は良いミカンが出来るという言い伝えまでの記事で、日本の神話からミカンの栽培まで見ていてたら、和歌山のミカンの産地に伝わる興味深い言い伝えにまで話は繋がった。
日本の神話から他にも興味深い作物に出会えるかもしれないと思い、他の作物を調べてみることにした。
日本の神話で真っ先に思いつく作物といえば、
モモがある。
モモといえば、国産みに関するイザナミとイザナギの話の中で、イザナギが黄泉比良坂(よもつひらさか)で追手(雷神)に対してモモを投げつけたら、追手が逃げ帰ったという内容がある。
イザナキとイザナミ<第四章>黄泉国訪問 - 編纂1300年を迎えた【古事記の神話】
この内容から真っ先にわかる事として、古事記が書かれた時代にすでにモモがあったことになる。
更にそのモモには何らかの神力らしきものがあると考えられていた事になる。
田道間守とミカンの話題と照らし合わせると、モモの神力はおそらくだけれども、モモの持つ健康効果に因るではないか?と考えられる。
とりあえず、古代史におけるモモについて検索をしてみたら、古代のモモ - 岡山県ホームページにたどり着いたので、内容を一部抜粋してみる。
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古代中国では、桃の木は鬼神〈きしん〉や邪気〈じゃき〉をはらう力を持ち、桃の実は不老不死や長寿をもたらす食べ物、と考えられていました。
日本でも、いつからか桃の特別な力が信じられ、奈良時代の『古事記〈こじき〉』には、伊耶那岐命〈いざなきのみこと〉が伊耶那美命〈いさなみのみこと〉の追手を撃退するために三つ の桃の実を投げたという話が、平安時代の『今昔〈こんじゃく〉物語集』には鬼の侵入を防ぐために桃の木を使う話が載っています。
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※古代のモモ - 岡山県ホームページより抜粋
モモの実には不老不死や長寿をもたらす食べ物であって、邪気を祓う力と合わせて考えると、おそらくモモには風邪薬的な効果を期待していたということが考えられる。
上記のサイトを読み進めてみると、
モモのタネを桃仁(とうにん)と呼び、薬として用いられていたという記載がある。
モモといえばバラ科の果樹園芸作物で、バラ科で他にタネを食すものといえば、
アーモンドがあって、アーモンドの健康効果はよく見聞きするので、桃仁にも似たような効果があってもおかしくない。
というわけで、桃仁に関して更に検索をしてみたが、話が長くなりそうなので、一旦ここまでにしておく。