田道間守がいた時代に熊野古道の紀伊路は利用されていたか?の記事で、古墳時代の熊野について興味がでたので、
扶桑社から出版されている熊野から読み解く記紀神話〜日本書紀一三〇〇年紀〜を読み始めてみた。
気になるんだったら、原文読めよと突っ込みたくなるだろうし、実際自分でもそう思っているが、漢文で記載されている原文はハードルが高すぎるので、上記のような解釈本はご愛嬌というところで。
記紀神話で重要になってくるのが、木国と根堅州国の関係だろうが、伊勢神宮に関する記述も外せない。
伊勢神宮は内宮と外宮があり、内宮に天照坐皇大御神(以後、アマテラス)が祀られている。
アマテラスはもともと別の場所に祀られていたが、政治的な理由で伊勢に祀られるようになったわけだが、その時のエピソードで不思議なことがある。
伊勢でアマテラスを祀るようになったのは、ヤマトヒメ(垂仁天皇の娘)がアマテラスの鎮座地を求め、40年をかけて27箇所を巡幸した後に、伊勢でアマテラスからの神託を受けたところであるらしい。
この話で気になるのが、地質図で見ると東西南の三方向が緑泥石帯に囲まれた狭い堆積岩の箇所ということだ。
神託というのは、突然何かを感じたといったところだろうから、
周辺に囲まれた緑泥石帯の山から神秘的な何かを感じたということになるわけで、日本人は緑泥石に惹かれているといったあたりだろうか。
伊勢神宮の鳥居付近に五十鈴川という川があるが、この川に緑泥片岩があるらしいので、これらの岩石を見た時にここにアマテラスを祀ろうと思ったのか?
伊射奈美神社も緑泥石帯の川に神社があるので、川を見て運命を感じるのも不思議じゃない。