今年も観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです2023の記事で紹介している田の方から興味深い質問があったので返答の整理を兼ねて記載していく。
施肥設計、田植えや収穫時期が同じの二枚の田があって、片方(上の写真左)は例年通りの粒の大きさだが、もう一方(上の写真右)は粒が大きかったそうだ。
加工では粒が大きい方が多いので、粒が大きくなった要因を知りたいとのこと。
2つの田は隣接しておらず、間には小さな道路と6枚分の田がある。
水源は同じだが、粒の小さな田の方が上流に位置する。
両方の田でレンゲ + 2:1型粘土鉱物で土壌改良をしているが、粒が大きい方がレンゲの栽培を一年早く行っている。
この内容からレンゲ + 2:1型粘土鉱物による土壌改良が粒を大きくした要因である可能性が高い。
ちなみにレンゲ + 2:1型粘土鉱物で土壌改良でやっていることはレンゲ刈り取り前に2:1型粘土鉱物を施肥した後にレンゲを刈り倒し鋤き込む。
この手順で土にレンゲ由来の有機物の固定量を増やし物理性の改善をしつつ、レンゲ由来の窒素の効きを更に遅効(地力窒素)にする。
粒が大きくなる仕組みを考えてみたいところだが、植物ホルモンが絡んで長くなりそうなので、今回は一旦ここまでにする。