マツの外生菌根菌と海水の記事で他の植物が生息できない塩分が高い環境において、クロマツは塩分が高いところで活発になる外生菌根菌と共生していることによって適応している事を知った。
この手の耐性を持つ菌は、有機物が蓄積して様々な化学的要因に対して緩衝性を得た土壌では劣勢になり、宿主のクロマツの環境に対するアドバンテージを失い生息域の縮小につながる。
であるはずなのに、三保松原といった歴史のある松原が日本各地に残っているのは何らかの理由があるはずで、その理由が記載されているページがあったので紹介する。
明間民央 松林と菌根菌によると、かつてマツ林は燃料などの資源供給地として重要だったと記載されており、松葉掻きや柴刈りをすることで林内の土壌環境をマツと菌根菌に適したものに維持してきたとされている。
マツが燃料となるというのは、
松の明かりと書いて松明(たいまつ)を指すのだろう。
たいまつ#日本 - Wikipediaには、証明的な役割の他に日本書紀や神事についての記載があり、神事の方をピックアップしてみると、
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「ヒデ」(松の芯の、特に脂分が多い部分)と葦を一緒に束ね、数か所を縛り、手元を和紙で巻いたものを用いる事が多い
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と記載されている。
松原の景観の維持の話題でもマツの神格化につながるような話題があった。
松明に用いる松脂といえば、神格化の始まりのマツの根元に湧き出る泉にも関わっていそうなので成分の詳細を知ると面白い何かに繋がりそうだ。