keihun_jukusei


鶏糞がメタン発酵に向いていないとされた理由は何か?の続きの記事で鶏糞がメタン発酵に向いていない理由がC/N比の低さ由来のpHの上昇という内容を記載した。


pHが上昇する要因が、おそらくではあるが尿酸を分解した際に生じるアンモニアになる。

どうやらこのアンモニアの除去が鶏糞でメタン発酵を成功させる上での注目すべき点になるそうだ。




早速調べてみた所、アンモニアの量を減らす方法として、揮発か何らかに付着があるそうだ。

これらの技術もしっかりと見ていく必要があると感じているが、この他にも注目すべき技術があって、養豚バイオマス利用嫌気性アンモニア酸化による排水処理実証実験 - 農研機構がある。


鶏糞のメタン発酵の際に、嫌気性のアンモニア酸化細菌(アナモックス菌)による処理を追加することで、アンモニアを除去させる方法だ。


反応は数字が細かいから端折るけれども、アンモニウムイオン + 亜硝酸イオン + 炭酸イオンで、窒素ガス(N2)にして揮発させるそうだ。

窒素を除去するアナモックス菌 ―畜産における可能性― 畜産環境情報 第 56 号 平成 27 年(2015 年)2月


上記の報告を読み進めてみると、アナモックス菌はそう都合良く居ることがないことと、培養が難しいという難点があり、これらの技術的な問題を解決する必要がある。


堆肥製造中でアナモックス菌の存在は確認されていないそうだが、耕地に存在している可能性が高いと記されていて、メタン発酵を畜産だけの課題にしなければ、この問題を突破できる可能性が高くなるかもしれない。