最近、アミノ酸に興味が出て、アミノ酸について調べることが多くなった。
そんな中で、
隣で納豆を食べている人がいて、納豆のネバネバが気になり始めた。
納豆のネバネバといえば、ポリグルタミン酸というアミノ酸がポリマー(複数結合しているもの)だけど、
ポリグルタミン酸を形成するためには大量のグルタミン酸が必要なわけで、納豆菌にとってグルタミン酸の調達は大変そうだと常日頃から感じていた。
先日の味噌の記事で、原料のダイズの学名がGlycine max(グリシンマックス)であることから、ダイズにはグリシンが多いという勝手な判断で勝手な内容を投稿した。
もしかして、グリシンを代謝したらすぐにグルタミン酸ができるので、納豆菌はダイズから納豆にする過程でポリグルタミン酸を合成するのが容易なのか?
ということで、グリシンの代謝について調べてみると、
パブリック・ドメイン, Link
アミノ酸の代謝分解#アラニン、グリシン、システイン、セリン、トレオニン - Wikipedia
グリシンはセリンを経てピルビン酸になるので、グリシンからグルタミン酸へ変わるには、
ピルビン酸がクエン酸回路に入り、
(左:ケトグルタル酸、右:グルタミン酸。左から右へ反応)
※ケトグルタル酸 By Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link
※グルタミン酸 By Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link
ケトグルタル酸経由でグルタミン酸に生合成されるのが一番速いことになりそうだ。
よくよく考えたら、グリシンが一番小さなアミノ酸だったので、グリシンより大きなグルタミン酸への生合成は段階を踏むか!
ダイズに豊富に含まれている(であろう)グリシンからグルタミン酸への生合成は安易ではないということがわかった。
だからどうした?と言われれば、それ以上の話はないけれど、納豆の周りにはネバネバがたくさんあるわけで、納豆菌は頑張ってグルタミン酸を調達して、ポリグルタミン酸を合成しているのだな。
と感じたら、なんだかダイズから納豆への発酵がなんだか愛くるしくなった。
※もしかしたらダイズにはグルタミン酸も豊富に含まれてるかもしれないけれど…
人はポリグルタミン酸を分解できるのかな?
ポリグルタミン酸を分解できるのであれば、ネバネバ成分はすべて旨味のアミノ酸であるグルタミン酸へと変化するわけで、納豆には強烈な旨味があるということになる。
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