枝変わり。原基の万能性で脇芽というか枝は、別の形質を持つ可能性を秘めているという内容を記載した。
なぜ、そんな可能性を秘めているのか?
そんなことは進化の長い歴史をずっと見ていかないとわかるわけがない。
一度発芽してしまうと、自身では移動できないので万能性を持たせて様々な環境に耐えることができる様に、ところどころで変異の可能性を持たせたのでは?
と院生の頃に読んだ本に書いてあった。
そう思わせることの一つに、脇芽の発生の抑制の話がある。
脇芽は基本的に株の下の方の原基から発生することになっている。
これは、
こんな感じで、先端から脇芽の発生を抑制する物質が放出され、下に流れるに従って抑制物質の濃度が薄くなるというモデルがある。
これは高校生物でやるオーキシンだね。
実際は受容体等の受けての話があるだろうから濃度が薄くなったらとか言った単純な話ではないけど、高校生物に合わせたらこんな感じ。
先端が脇芽の発生を抑制しているならば、先端がなくなってしまうとその抑制がなくなるため、
茎の先端を切断した個体では、脇芽が一番高い位置にある原基から順に発生する。
植物は周囲の草とより多くの光を受けられる様に競争しているわけで、先端がなくなるというのは高く伸びる可能性を失うわけで、近くの原基から発生した枝が先端の代替になる。
シカとか、植物の先端だけかじるといった悪質なことをするわけで、それでも生きていける植物の知恵ってやつだよね。