師のところで栽培を学んでいる時、
事務所を開放して栽培者向けの勉強会を開催したことがある。
招いた先生から下記のような事を教えていただいた。
良い土の土の匂いは放線菌によるもので…(以下略)
この話は後にも時々見聞きするものだった。
更に農薬の話でもちょくちょく放線菌は登場する。
というわけで、
今ここで放線菌について見ておくことにする。
まずはWikipediaから放線菌の文章を抜粋してみると、
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放線菌は一般に、グラム陽性の真正細菌のうち、細胞が菌糸を形成して細長く増殖する形態的特徴を示すものを指していた。(途中省略)Streptomyces属など典型的な放線菌では空気中に気菌糸を伸ばし胞子を形成するので、肉眼的には糸状菌のように見える。多くは絶対好気性で土壌中に棲息するが、土壌以外にも様々な自然環境や動植物の病原菌としても棲息している。また病原放線菌として知られるActinomyces属とその関連菌群などのように嫌気性を示す放線菌も一部存在する。
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放線菌 - Wikipediaより抜粋
ざっくりと書くと、
放線菌というのは細菌という単細胞生物でありながら菌糸を伸ばすものの総称で、
放線菌は単細胞で菌糸以外のずばりこれという明確な特徴はないみたいだ。
上に挙げた特徴の中で、
良い土の土の匂いは放線菌によるもので…(以下略)
の下りになる箇所を挙げてみると、
おそらく、
多くは絶対好気性で土壌中に棲息するという条件が栽培にとって理想的な話になること、
上記の抜粋以外で良く言われている内容をピックアップしてみると、
放線菌はカニ殻、エビ殻や昆虫の外殻にあるキチン質を好み、キチン分解酵素を利用して増殖すること、
世界ではじめて発見された抗生物質が放線菌のストレプトマイシン生産菌であったこと
ストレプトマイシン(通称ストマイ)についてざっくりと書くと、
真正細菌にあるタンパク質の合成に関与するリボソームに作用してタンパク質合成を阻害する。
タンパクが合成されないという致命傷により結果的に細菌の増殖を止めるもの。
人を含めた動物や植物のリボソームには作用しないとなっているので、
細菌の中で真正細菌と呼ばれる部類のみに作用することになる。
※進化論の話を持ち出すと、人体にも有害である可能性があり多用厳禁となっている。難聴とか
栽培にとって良い土になって、
更には抗生物質を出すものが多い。
だから放線菌がいることの指標の一つにしたかったのだろうな。
この放線菌の住みよい環境=栽培しやすい環境が正しいならば、
軟腐病菌の侵攻を止めるには?の話へと続いていくことになる。
なぜなら、
植物は土壌中にあるキチンの断片を認識することで免疫が働くとされるため。
今回の記事で様々な用語があったにも関わらず、
ほぼスルーして話を進めてしまったため、
次回以降で各用語を拾っていくことにする。
-続く-