
先日の京都府立植物園のキノコ展で冬虫夏草を見た。
冬虫夏草というのはバッカクキン科トウチュウカソウ属の寄生菌で、昆虫に寄生して、体内の養分を元に子実体を作るキノコを指す。
※薬用で用いられる冬虫夏草は昆虫の種類も限定されている
冬虫夏草を見るのははじめて見るのだけれども、キノコに詳しい方曰く、探せば良く見られるキノコになるらしい。
展示会にいた方と雑談していた時だけれども、バッカクキンという名前を聞いて、植物にも寄生するものもバッカクキンだったなと告げたら、グラスエンドファイトによってバッカクキンのイメージが下がってしまったと残念がっていた。
話は戻って、冬虫夏草だけれども、キノコ展では冒頭の写真にあるセミの幼虫以外にカメムシの成虫やハチに寄生していたものもあった。
更に調べてみると、蛾の幼虫に寄生したものがよく見られるらしい。
ここでふと思った。
冬虫夏草は探せば普通に見つかる。
蛾の幼虫に寄生するものが多い。
となると、(人目線でみて)冬虫夏草はある地域における昆虫の個体数の調整に位置する菌だと判断出来る。
もしかしてだけれども、グラスエンドファイトとヨトウの記事で記載した今年はヨトウ(蛾)の被害が多くて困ったというのは、冬虫夏草のような寄生菌がいなくて、地中にいた幼虫のほぼすべてが成虫になってしまったというのを例年繰り返した結果ではないか?と思えてきた。
蛾の幼虫に寄生する冬虫夏草を調べてみると、サナギタケというキノコがいるわけで、サナギタケの生態を知れば、ヨトウの被害を大幅に減らせるかもしれない。
藁にもすがる勢いで冬虫夏草にすがることが出来れば最高だ。
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