
オカラが腐るというのはどういうことか?の続きの記事で、オカラに豊富に含まれているであろう分岐鎖アミノ酸のロイシンが腐ったらどうなるのか?について見た。

ロイシンが

α-ケトイソカプロン酸を経て、

イソ吉草酸(3-メチルブタン酸)になった。
中間生成物であるα-ケトイソカプロン酸だけれども、この化合物名は有機化学の理解を深める上で、重要なエッセンスが豊富に含まれているので丁寧に見ていくことにする。
まずは、頭文字のα(アルファ)だけれども、基準となる箇所から何番目であるか?を示していて、

今回基準となる箇所は右側のカルボキシ基(-COOH)になり、αは1番目という意味があるので、酸素Oと二重結合している(表記が省略されている)炭素Cの場所を示している事になる。
ケトはケトンを意味し、

炭素Cと酸素Oの間で二重結合が形成されている構造が含まれている事を示している。
イソは有機化学において、構成元素の炭素骨格に分岐があるという意味であるらしく、α-ケトイソカプロン酸であれば、左端のY字になっている箇所を示す。
最後にカプロン酸だけれども、

炭素数が6の脂肪酸の名称なので、これ以上触れる必要はない。
まとめると、カプロン酸のαの箇所にケト基(-C=O)があり、端が分枝した構造(炭素数6であることは変わらない)という意味を化合物名に含めたのがα-ケトイソカプロン酸となる。




