コロナウィルスの流行で世間は大変な事になっている。

個人的な感想としては、高校生物あたりのウィルスの知識があるだけで、幾分騒動は落ち着くと思っているがどうだろう?


前にポリフェノールの二つの効能の記事で触れた内容を再び触れつつ、頭の整理の意味合いも含めウィルスについて触れてみることにしよう。


oldtakasuさんによる写真ACからの写真


上記の記事でお茶の効能として、


By NEUROtiker (talk) - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link


緑茶に含まれるカテキンというポリフェノールにはインフルエンザ等のウィルスに吸着して感染を予防するという効果がある。


詳しくは、日本カテキン学会のサイトで掲載されているページを読むと良い。

カテキンの効果・作用 | 抗ウイルス作用 | 日本カテキン学会


そもそもウィルスとは何か?だけれども、

自己増殖出来ずに他の生物の細胞に感染して、感染した細胞の器官を乗っ取って、増殖する個体を指し、生物の定義である自己増殖が出来ない為、非生物として扱われている核酸(DNA or RNA)を含む塊のことを指す。

ウィルス - Wikipedia


イラストで整理すると、



茶色の丸がウィルスで、緑の四角が宿主の細胞だとして、ウィルスは自身が感染出来る細胞を探す。



宿主細胞の表面に吸着出来たら、自身のDNA( or RNA)を宿主の細胞に入れる。



宿主細胞内にあるタンパク質や脂質の合成酵素を奪い、それらの酵素で自身の増殖を行う。

※増殖はイラストの6個ではなく、数万と桁違いに多かったはず



増殖を終えたら、宿主細胞を破り細胞の外に出て、新たな宿主細胞を探す。


この時、超重要な器官の細胞にウィルスが感染していたら、重篤な症状になるし、あまり重要でない細胞にウィルスが感染していたら軽症となる。


ウィルスと自己常食が出来る細菌の大きな違いの一つに増殖スピードがある。

細菌は細胞分裂を経て、1個体が2個体になるという倍数的に増えていくのに対して、ウィルスは宿主細胞で数万個?と一気に個体数が増える。

他にウィルスは細菌よりも遥かに小さいということもある。




ここで一点程覚えておきたいこととして、



ウィルスはどの細胞でも宿主細胞に出来るわけではなく、ある条件が一致した細胞にのみ感染するという宿主特異性がある。



日刊工業新聞社から出版されている 糖鎖とレクチン(平林淳著)という本を参考にして話を進めると、



ドローソフトの技術力不足で糖鎖とウィルスの縮寸がおかしくなっているけど、そこはご愛嬌で…

ドローソフト - Wikipedia


宿主細胞の表面に糖鎖と呼ばれるものがある。この糖鎖は細胞間のコミュニケーションをする上で大事なもので、細胞毎に糖鎖の形が異なっている。

※ちなみに糖鎖とは読んで字のごとく、グルコース等の糖鎖が結合して鎖になったもの

糖鎖 - Wikipedia


続いてウィルスの方を見てみると、


w:User:Graham Beards - w:User:Graham Beards created this work entirely by himself. Transfer from English Wikipedia, CC 表示 3.0, リンクによる

ウィルス - Wikipedia


膜表面にスパイクタンパクという突起があり、これが宿主細胞の突起を認識できれば、その細胞に感染する。

※今まで人の細胞には感染できなかったウィルスが突然変異によって人の細胞の糖鎖を認識できるようになったものを新型として扱うらしい。


今回の話を詳しく理解したい方は下記の記事をご覧ください。

鈴木康夫 総説 1.ウイルスとグリカン -糖鎖ウイルス学(Glycovirology)のすすめ- ウイルス 第53巻 第2号 2003




oldtakasuさんによる写真ACからの写真


話は再びお茶(主に緑茶)のカテキンに戻すことにしよう。

緑茶が風邪の予防に良いとされる理由として、カテキンがウィルスのスパイクタンパクを封じて、宿主細胞の糖鎖を認識できないようにするという話がある。

詳しくは下記のページを読むと良い。

カテキンの効果・作用 | 抗ウイルス作用 | 日本カテキン学会


ただし、朝倉書店から出版されている栄養機能化学第3版 栄養機能化学研究会編集に記載されている内容を抜粋すると、カテキンを含むポリフェノールは体内の滞在時間が短くすぐに排出されるらしい。


これらの情報を整理した上で、

緑茶の風邪の予防の効果を狙うのであれば、日常的に緑茶を飲み続ける必要がある。


緑茶の成分から考えると、甘みのテアニンがカテキンになっている必要があるので、甘め少なめ、苦味多めで渋み少なめの緑茶が良いのかなと。

※カテキンの酸化重合が進むと、渋みの成分のテアフラビンになる

お茶の味を決める3種の要素

苦味や渋みのタンニン


追記

ウィルスは自己増殖が出来ない故、投薬のターゲットが無いことになる。この特徴こそがウィルスに効く薬がない理由となり、作物のウィルス病に対する農薬がないのも同様の理由となる。


追記2

ウィルスに感染した細胞に対して白血球が働く際も糖鎖が重要になる。

となるとカテキンが白血球の活動の阻害を行ってしまうのでは?という疑問もある。

カテキンは外環境からの侵入者に都合良く作用するといったことはあるのだろうか?


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