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徳島県の神山町は常世国と似ていたか?までの記事で香酸カンキツであるスダチを見てきた。

せっかくの機会なのでスダチの特徴でも見ていこうと思う。


スダチを漢字で書くと、酢橘と書くらしい。

これはスダチが古くから食酢用果実として利用されていたことが所以らしい。

すだち | 園芸 | JA全農とくしま


であれば、真っ先に頭に浮かぶのは、スダチにはもしかして酢酸(CH3COOH)が多く含まれているのか?ということだったので検索をしてみたところ、クエン酸の含有量が他のカンキツと比較して高いらしい。

日本香料工業会 - Japan Flavor and Fragrance Materials Association -


余談だけれども、上記URLのページにポン酢の名前の由来が記載されていたので触れておくと、

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柑橘類の果汁をポン酢と呼んでいます。それはオランダ語の"pons"が「柑橘類の果汁」を意味するところから来たとする説があります。(途中省略)鍋には、酢酸が揮発して刺激が強いため好まれません。逆に、柑橘果汁酢はまろやかな酸味を引き出します。淡白な味の日本料理には最適です。

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ポン酢については今まで調べてこなかったけれども、揮発性に着目して酢酸と使い分けをするのか。

※更に余談だけれども酢酸が苦手でもクエン酸は好き、その逆もありという話もあるので、そういう使い分けもある。

今こそ「わかる」有機化学入門 | SBクリエイティブ 70ページ




スダチ特有の成分で検索を続けてみたところ、新居佳孝等 スダチ果皮ポリフェノール(スダチチン)の機能性と食品素材開発 - 日本食品科学工学会誌 第 66 巻 第 7 号 2019 年 7 月でスダチから発見された


sudachitin

※上記リンク先のPDFから引用


スダチチンというポリメトキシフラボンの機能性に関する記載があった。

内容に関してはスダチチンが各分析に対して優れた機能があったという内容で詳細はここでは触れないことにする。


ポリメトキシフラボン(ポリメトキシフラボノイド)に関しては、以前、香酸カンキツが持つポリメトキシフラボノイドで触れたが、この時話題に挙がったのが


Nobiletin

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タチバナのノビレチンで、スダチチンの方がメトキシ基(OCH3)が少ない。


ここから見ても、スダチとタチバナは近縁でありそう感が伝わってくる。

スダチも古代史であれば非時香菓(ときじくのかくのこのみ)になるのだろうな。