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たまたまトマトの栄養価について記載されているプリントが目に付いたから読んでみたら、糖や色素のリコペン以外に不飽和脂肪酸のリノール酸やアミノ酸のグルタミン酸が記載されていた。

今回の内容からいきなり脱線するけれども、


LAnumbering

英語版ウィキペディアEdgar181さん - en.wikipedia からコモンズに移動されました。, パブリック・ドメイン, リンクによる


リノール酸に関して、トマトから中性脂肪の燃焼を助ける物質を発見 - 京都大学 - Science Portalという記事を見つけた。

ネズミにおいてトマトに含まれるリノール酸に似た脂肪酸が脂肪の酸化(消化)に関与する遺伝子の発現が活発化したそうだ。


暑い時期の果実で中性脂肪を消費し、体内に熱を溜めにくいような体質にしたいのだろうか?

暑い時期に果実を摂取した動物が活発になれば、その分タネの広域の散布の確度が上がるわけで、果実が動物の健康を向上させるようにしたのは十分に考えられる。

生物の進化というものは神秘的だ。




話は戻って、トマトの果実の栄養価の一つであるグルタミン酸という名称を見て、植物は痛みを感じた時にグルタミン酸を用いて全身に伝えているの記事が頭に浮かんだ。

上記のURLの記事では、シロイヌナズナにおいて、葉にグルタミン酸を直接与えたら、まるで虫にかじられた時のような反応をして、以後虫にかじられないような防御反応を示すという内容を記載している。


おそらくこの反応はシロイヌナズナに限らずだろうから、トマトでも有効だとしたら、アミノ酸生成菌が関与した黒糖肥料の記事で紹介している黒糖肥料の葉面散布で農薬の使用回数を削減しつつ、果実の品質を高める事は可能になるはずだ。


虫による食害が減れば、葉の光合成が出来る面積も多くなるわけで、グルタミン酸以外の要素でも品質の向上に期待出来る。


余談だけれども、グルタミン酸は人体にとって神経に関与するGABAの生成に関与するアミノ酸で旨味成分として有名だ。

野菜の美味しさとは何だろう?GABA


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