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トマト栽培の土作り事情の続きで、トマト栽培が他の作物よりも栽培が難しいとされる要因を整理すると、

果実を収穫すること

果実形成時の水分量で品質が変わってしまうこと

木本植物を草本植物と捉えて栽培していること

木が暴れやすいこと

の上記三点になるかと。


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トマトと同じナス科の作物でナスがあるけれども、トマト程難しいイメージがないのは、トマトの条件のうち最後の要素の木が暴れやすいことがあまりなく、物理性の改善で秀品率が向上するからだろうか。

物理性の改善ができれば、細菌由来の病気の発生確率は微量要素の適切な吸収と細菌の生育環境の観点から格段に減る。

物理性の改善により、根から水分を吸収する事も良い感じに改善され、それが果実の品質に良い影響を与える。


では、木が暴れるというのは一体何なのか?


それを理解するためには、トマトは実際は木本植物なのに、草本植物として扱う事を理解する必要がある。

※上記の内容はトマトは本来であれば果樹園芸に分類されるはずなのに、蔬菜園芸(野菜)に分類されているという意味のこと




野菜を大きく分けると、


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※写真:オーガニックとGMO、突き詰めると同じことが起こってる


葉を食す葉菜類、


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※写真:カロテノイドの生合成


根を食す根菜類と


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果実を食す果菜類がある。

ナス科以外の野菜はどの分類でも生育の最後に花を咲かせる。


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※写真:栽培中に作物が感じているストレスとは何だろう?


葉菜類と根菜類は花が咲くことをトウ立ちといい、野菜としての品質の劣化を意味するし、果菜であれば果実が形成されたら後は枯れていくのみ。

※果菜に関しては例外の作物が多い


再びトマトを持ち出すと、トマト栽培で老化苗を定植したら微量要素の課題が付き纏うで触れた通り、トマトの定植は既に花が咲いている老化苗を用いる事が多く、この慣習は他の作物の栽培では見られない。


木が暴れる内容に戻ると、トマトの栽培は茎を伸長したくさん葉を茂らせる栄養成長と、花を咲かせ実を付ける生殖成長のバランスが大切となる。




ここで一点把握したい内容として、


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トマトの花芽形成のパターンがある。

数字等の細かい話は把握しなくて良いが、一般的に第一花が8節目に形成され、その後の花は3節毎に形成されると言われている。

節は脇芽を知って、挿し木を知ろうの記事で原基のある場所を一節としてカウントする。


花芽形成する節が決まっているので、トマトでは花芽形成される位置を下から一段、二段と言い、最終的に何段収穫するか?といった話題が良く挙がる。


この規則を踏まえ、窒素系の肥料を多く与えると栄養成長が促進され、生殖成長が抑えられ花落ちを起こす。

このような生理現象の事を木が暴れると表現している。

トマトの花落ちを理解するために微量要素の観点を持ち出す


窒素系の肥料が多いと、根の発根が抑えられつつ、サイトカイニンの合成量が増える事が原因なのだろうなと。

植物ホルモンから再び牛糞堆肥による土作りの価値を問う

師管の働きと圧流説


サイトカイニンを意識すれば、トマト栽培で物理性を改善しながら収量を上げる手段が見えてくるかもしれないね。


追記

トマト栽培は一年だけれども、実際のトマトは多年生なので、一年目は木の成長を優先して、二年目に花を咲かせて実を付けると考えると、トマト栽培は相当無茶した栽培だということがわかる。


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