漆かぶれは接触性皮膚炎の記事で漆かぶれの理由について触れ、ウルシオールというフェノール化合物の毒性について触れた。
前回の記事の末尾にフェノール化合物の毒性があるならば、
Ben Mills - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによる
ベンゼン環を持つアミノ酸であるチロシンもアレルギーに関わる可能性があるのか?という疑問が湧いた。
※フェノール化合物はベンゼン環(上の図の右側の六角形の箇所)を含む化合物を指す。
というわけで早速検索をしてみたところ、発酵食品中のヒスタミン及びチラミン濃度の調査及び経口暴露量の推定 - 農林水産省という報告にたどり着いた。
上記報告で挙げているチラミンというのが、
チロシンから脱カルボキシル(脱炭酸 -COOHが外れる)したベンゼン環を含む化合物がアレルゲンになり得るという内容だった。
このチラミンが多く含まれる食品としてナチュラルチーズを挙げていた。
そりゃあ、チーズの美味しさの指標の一つとしてチロシンがあるわけだからイメージはし易い。
チロシンを多く含む食材を発酵した時に食材に付着した細菌の脱炭酸酵素によってチラミンが産生される。
By NEUROtiker - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link
このチラミンだけれども人体ではドーパミンの前駆体(副経路)となっている。
チラミンが生体内でどのように作用してアレルギー反応を引き起こすのか?の記載はないが、これがもう少し反応が続く事によって産生される
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シネフリンを多く含むカンキツにはアレルギーの話題がないのが興味深い。