先日、知人から何故日本では有機農業は広まらないのか?という質問があった。

これから記載する内容は私の個人的な意見であって、明確な回答では無いということをご了承ください。


栽培に目標決めの過程がないこと、他の業種でいうならば、PDCAサイクルが正常に働いていないからと返答した。

PDCAサイクルとはPlan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返すことを言い、計画の段階で仮説を立て、その仮説を適切に実行するための調査を行った上で実行計画を立てる。

実行をした後、仮説とどれ程差異があったか?の評価を行った上で改善を行う。


PDCAサイクルは古い概念と言われるが、かと言ってPDCAは明確な指針を示すから無碍にはできない。

PDCAサイクル - Wikipedia


何故、このような話をすると、牛糞堆肥による土作りを勧めてくる方の腕は確かか?の話に集約するが、栽培を改善する時の一番目にすることが、土が良ければ良いもの出来るという言葉があるので、良い土とは何だろう?を考える事になるはず。


緑泥石から土の形成を考える


肥料関係で話をする機会が多いので、良い土とは何か?を質問すると、フカフカした土で…とかそれなりの回答がある。

それではフカフカした土にする為にはどうしたら良いか?を質問すると牛糞入れたり、腐葉土入れたりといった回答がある。


牛糞で土作りをした時の弊害をまとめてみると


それでは、何故牛糞や腐葉土を入れると良い事があるのか?と質問すると、そう習ったからとかベテラン農家がそうしていたからといった回答がある。

比較検証はしたか?と質問すると、していないと返答が返ってくる。



ベテラン農家は良い作物を栽培して収穫出来ているか?と質問すると、良いものを作っていると回答がある。

ベテラン農家が収穫した野菜は良いものか更に凄い野菜を栽培する人を探して品質の比較を行ったか?と質問をすると、していないという返答になる。


していないと返答をした質問は、家庭菜園をしている人であれば、そこまで追求しなくても良いけれども、収穫物の販売で生計を立てているプロと称される方が意識していないのは大問題となる。


PDCAサイクルで言ったら、D(実行)とC(評価)を繰り返して、P(計画)とA(改善)を他人任せにした状態になる。

せめて参考にした方の腕が市場で太刀打ち出来ているか?ぐらいは検討しないといけない。

PとAこそが製造業における差別化のキモであるはずなのに、そこに注力を注がず、感と経験という謎の言葉が横行する。


農業は肥効や農薬散布で化学反応が超重要になる正真正銘科学の産業になるはずで、感と経験が入る余地が少ないにも関わらずだ。


他の業種であれば、意識した競合が市場をかっさらい、意識していない者が倒産するという淘汰圧があるけれども、世間の日本の農業を守れという世論からくる補助金が淘汰圧を和らげているのだろうなと。


本来、経営できないであろう人が経営をできてしまっている市場がある状態が、美味しい野菜の栽培を目指していた方にあったことに記載したような新しい事に挑戦しようとした出る杭のような人を打ち付けてしまって、地域で画期的な栽培技術体系がでかかった時に息の根を止めてしまう。




冒頭に戻って、有機農業は慣行栽培と比較して、更に化学的な要素が大きいため、感と経験が称賛され横行している現状において、計画通りには広まらないだろうなというのが個人的に意見となる。


他に日本では市場で有機農業の野菜が求められていないようにも感じている。

出荷前に色をのせるという行為


関連記事

ウンカに食害された株とそうでない株の収穫跡

施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせる

栽培の中心にはいつも化学

牛糞で土作りをした時の弊害をまとめてみると