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ラッカセイの根の脱落細胞にはリン酸鉄を吸収しやすくなる機能があるらしいまでの記事で、根から根圏への分泌物について整理した。

分泌物を調べている時に興味深い文章を見かけたので、今回はそれを紹介する。


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(根圏の)pHが増加するとリンのほか、カルシウム、鉄、マンガン、亜鉛、アルミニウムなどの必須・有用栄養素が不溶化し、土壌生物においてこれら栄養素の欠乏が生じる

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根圏#生物の根圏への影響 - Wikipedia


上記の文章は当たり前の内容ではあるけれども、指摘されるまで意識することはなかった。

植物が土壌から養分を吸収することに注意が行きがちだけれども、土壌の生物経由で植物に栄養が移行するという観点から見ると、上記の内容は由々しき問題となる。


ここで一つ頭に浮かんだのが、


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土壌診断で石灰の量が多いとされるほ場を頻繁に見かけること。

ここでいう石灰過剰というのが大半が生理的塩基性肥料としての石灰であるはずで、土壌のpHを高める方に作用している。

生理的塩基性肥料って何?


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話は過去記事に記載しているので色々と端折るけれども、特にハウス栽培で今回のことを意識しておかないと、微量要素が効きにくい不毛は土壌にすぐになってしまうなと痛感した。

石灰過剰の土壌で鉄剤を効かす