最近、WordPress疲れの方からのお問い合わせが多くなりました。
製作者側視点でのWordPress疲れをざっくりと書くと、WordPressは一番利用されているブログCMSでコミッターも多く開発が活発なんだけど、様々な開発者が公開しているプラグインの中にはセキュリティ上問題があるものが多かったり、そもそもの話でWordPress自体のセキュリティも何かと怖い。
先日の世界的に大問題になった税金関係の重要書類の流出事件も、WordPressのセキュリティホールを狙ったものだ。
他の様々なオープンソースと違って、技術レベルが低いユーザでも使用できる割にサーバに配置と遠隔の要素が強く、犯罪者がWordPressで運営しているサイトを乗っ取った時の旨味が大きいため、サイバー犯罪の温床になっている。
サイトを公開した直後にWordPressの管理画面ログインがあるか探られた
テーマの販売でシステムが複雑な割に導入の敷居を下げたことが根本的な問題だと思っている。
更に技術レベルが低い人らが使いつつ、複雑故、使いこなせるようになれば仕事が増えるという錯覚もWordPress疲れを生み出す根本だと思っている。
※複雑故、仕事がとれたとしても単価を上げるのは大変
これらの背景を踏まえ、WordPressを止めたいという製作者が非常に多く、そんな方からWordPressに代わるブログCMSを探しているという連絡がよくある。
「WordPressを止めたいと様々なCMSを探してみてSOY CMSに行き着きました」と…
お問い合わせでよくある内容は
「SOY CMSを使いたいのですが、ネット上にあまり情報がなく苦労しています。マニュアルサイトで情報を増やすなり、書籍として販売しないのですか?そうすればもっとSOY CMSは広まるし、電子書籍でもあれば売れると思います。」
というもの。
開発をしながら操作マニュアルを作成するのは大変です。
できれば開発に時間を回したいところ、最低限の動作の説明のためにマニュアルを作成しています。
更にいうと、ユーザを増やすことより、SOY Shopを活用して、身内の業務効率に注力しているため、正直なところ、WordPress疲れで流れ着いた方にSOY CMSを使ってもらうと微塵も考えていません。
CMS開発でブログの機能強化をしていても面白くない。
この手のお問い合わせで思うところがあるのですが、WordPress疲れで流れ着いたということは、他にもそういう事を思ってる人は多いはず。
多いはずだから、電子書籍を作れば売れるという意見が出せる。
そうであれば、
情報が少ないということは、自身がブログサイトを立ち上げて、ただひたすらSOY CMSの操作で調べたことをまとめれば、いずれはコアユーザとしての立場を得られ、その立場で書いた書籍は売れるという理屈になる。
となると、情報が少ないのは苦労ではなく、むしろチャンスであるはずで、マニュアルサイトで情報を増やした方が良いと言ってる暇があるんだったら、情報サイトを構築しはじめれば良いのではないだろうか?
SOY CMS / Shopを開発し続けている動機は、優れた販売方法を知っている方と出会い学ぶためで、私は「まとめれば売れる」と意見する方との出会いよりも、「勝機があると思ったから、まとめて売ってみたら売れた」と連絡をくれる方と出会えることの方が開発の目的に近いです。
というわけで、
「SOY CMSを使いたいのですが、ネット上にあまり情報がなく苦労しています。マニュアルサイトで情報を増やすなり、書籍として販売しないのですか?そうすればもっとSOY CMSは広まるし、電子書籍でもあれば売れると思います。」
のような連絡があっても、ポリシーとして対応を強化するということはありません。
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