有機質肥料の施肥では種類と作物の相性に注意すべきの記事で有機質肥料に含まれるアミノ酸の構成によって、作物に与える肥効はどのようになるか?を2つの研究報告を基に考えてみた。


2つの研究報告を読んでいて、絶対に触れておくべきだと感じたものがあるので、今回はその内容に触れておく。

その内容というのが、


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ダイズと各窒素肥料の施肥との関係だ。

二瓶直登著 植物のアミノ酸吸収・代謝に関する研究 - 福島農総セ研報 2: 21-97 (2010)の11ページにダイズと各窒素肥料の施肥の比較試験のグラフがある。

試験内容は、窒素無施肥、硫安(無機窒素)、鶏糞、米ぬか(50%)+くず大豆(50%)、米ぬか(50%)+魚粕(50%)、米ぬか(50%)+菜種粕(50%)の試験区があり、最も発根したのが無施肥区であった。


窒素無施肥区であるため、地上部の茂り具合は最も小さかったけれども、発根量が最も多いというのは意識しておくべき要素だと思う。

※ちなみに無施肥区が最も発根した作物は他にはない

※ダイズで二番目に発根した区は米ぬか(50%)+魚粉(50%)だった。


この内容を実際の栽培でどのように活かしていけば良いか?というと、ダイズの基肥の窒素分は根の初期生育を最大限に発揮する為にすべて地力窒素に全振りすべきだという事がわかってくる。

ダイズの栽培は水と酸素が重要とよく言われるので、排水性と保水性を同時に高める事ができるタンニン由来の地力窒素全振りは都合が良いかもしれない。

植物は地力窒素をどのように活用するか?


土壌中の酸素が多くなると、ダイズの根圏にいる根粒菌の活性が心配になるので、活性に関与する鉄の肥効は意識しておく必要がありそうだ。

土壌を流れる鮮血

石灰過剰の土壌で鉄剤を効かす


鉄は地力窒素を意識していたら問題ないか。

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