ヒイラギの葉には歯牙があるまでの記事で木の名前に当てられた漢字について見てきた。
事の発端はマツに当てられた松という漢字を眺めていたら、旁(字の右側)が公(おおやけ)になっていたので、気になって日本におけるマツを調べていったら、予想を遥かに超える古代史のロマンが詰まっていて、漢字を勉強し直すのも良いなと思い始めた。
数年前に森林について学ぶ機会が訪れ、雑木林に行く機会を増やしたが、木は変化の時間が長い為、草よりも理解することが難しいと感じている。
なんて書くと草の理解に関して自信があるように見えてくるが、草についてもよくわからない。
木に当てられた漢字を見ていけば、今よりも昔を生きた人が、木に対してどのような事を思っていたのか?を感じることが出来るような気がすると思った為、漢字を学び直そうと思った。
木を学ぶ時、基礎系の本から次のステップに移る時に手にとった本がブナ科の本であったため、
ブナ科のブナについて見ていくことにする。
佐道健 木へんを読む - 学芸出版社でブナのページを開くと、ブナには木偏に匊(キク)で椈、もしくは木偏に無で橅となっている。
後者の方が小さく書かれていたので、ブナの漢字は椈の方を優先していくことにしよう。
匊という字をどう読んでよいのかわからず、パソコンの文字変換でどうすれば良いのか?わからなかったので、小学校で習う漢字の構造といって良いのか自信がないが、偏、旁(つくり)や部首から学び直す事にした。
椈の旁の匊だが、勹部(つつみがまえ)に米だったので、勹部で八画の漢字を探してみたが見つからず。
部首に関係なく八画の漢字を上から順に探していったら、漢字「匊」の部首・画数・読み方・意味などにたどり着き、音読みでキクであることがわかった。
そういわれてみれば、部首が草冠で旁が匊と書いて、草の菊(キク)があるので、そういうものだと思えばしっくりとくる。
匊の意味は手のひらをあわせてすくうになるらしく、水に関係した文字だといえなくもない。
ブナの木の特徴として、材として捉えた時に水を多く含み腐りやすいとどこかで見たので、幹が水をたくさん保持する = すくうとすれば、なんとなく繋がってくる。
材として腐りやすい = 材が無いと捉える事も出来、ブナに当てられたもう一つの漢字の橅もしっくりとする。
なんで、こんなにも印象が悪い漢字が当たっている木の名前がどんぐりを形成する科の代表として扱われているのだろう?と疑問になるが、これはいつかわかる日が来るのかな?