アオサのグリーンタイドで海と藻類の話を〆ようかと思ったが、
誠文堂新光社から出版されているネイチャーウォッチングガイドブック 海藻という本のトピックで、栽培者にとって重要な話題があったので触れておく。
アオサの仲間の利用というトピックで、
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アナアオサなどは食用としては品質が劣るとされ、利用は少ない。しかし、資源量が多いためアオノリの代用としたり、飼料や肥料に利用する試みも始められている
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※誠文堂新光社 ネイチャーウォッチングガイドブック 海藻の23ページより引用
と記載されていた。
肥料に関する内容を更に検索で探してみたら、
中村和重 トウモロコシを用いたアオサ肥料の施用試験 Eco-Engineering, 23(1), 17-23, 2011
という論文に行き着いた。
感想アオサの成分を見ると、微量要素の記載はないが、窒素、リン酸、カリ、マグネシウムとマグネシウムが各々2%前後と程よく肥料分を含む肥料であるが、注目すべきは発根量が増したということだ。
これは別の話題になるが、アオサにはアルギン酸やミネラルが豊富に含まれているとされ、
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アルギン酸といえば、酵母エキス入り肥料の効果で酵母エキスを調べていた際に発根量や免疫向上の要因として話題に挙がっていた物質だったはず。
海藻にはリグニン質の成分がなかったはずで、アオサも同様にリグニンが少ないことから、おそらく土の形成の観点から推測するに、肥料自体の土の形成の影響は少ないものだと予想される。
ツユクサは一次細胞壁でフェニルプロパノイドを持って何をする?
土作り資材にアオサ肥料をオンさせることで凄いことが起こるかもしれないなと。
排水性やCECを改善していたら、海藻で懸念される塩の問題は無視できる範囲になるはず。
高栄養塩である家畜糞によって緑藻を増殖させ、緑藻の光合成によって二酸化炭素の量を減らしつつ、肥料として活用し、作物の発根を促進して光合成量を増やして更に二酸化炭素の量を減らす。
秀品率を増加させつつ、少しでも昨今の厳しい栽培環境を軽減させる。
緑藻も視野に入れれば、そういうことも出来るのかもしれないなと。
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