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β-コングリシニンに動脈硬化の予防の可能性はあるか?の記事で、ダイズに含まれるβ-コングリシニンを摂取すると、血中の中性脂肪濃度が下がり、中性脂肪の排出も活発になる可能性があるという内容を記載した。


この内容も十分興味深い話ではあるが、もっと触れたい内容が他にあって、今回はその内容について触れる事にする。




ダイズに含まれるタンパクにはβ-コングリシニンの他にグリシニンというタンパクもあるそうだ。


大豆タンパク質研究の新しい課題|随想・雑感|公益財団法人不二たん白質研究振興財団のページによると、ダイズのタンパクのうち、約60%がグリシニンで、約40%がβ-コングリシニンであるそうだ。


これらのタンパクの構造に関する記述が見当たらないので名称のみで話を進めるが、2つのタンパクの合成の割合に関して、下記の記述を見かけた。

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硫黄が欠乏した植物は、種子に貯蔵するタンパク質(種子貯蔵タンパク質)を変化させる。大豆の場合、相対的に含硫アミノ酸の割合が低いβ-コングリシニンのβサブユニットの含有量が増え、含硫アミノ酸の割合が高いグリシニンのそれは減る。これは、種子中のタンパク質総量を減らさないための戦略である。硫黄を十分に与えた場合には逆にグリシニンが増え、βサブユニットは減る。この制御にはO-アセチルセリンが関わる。含硫アミノ酸含量が少なくなった小麦は製パンに向かない。

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栄養素 (植物)#硫黄 - Wikipediaより引用


土壌中の硫黄の量で、β-コングリシニンの合成の割合が異なっている可能性がある。


硫黄といえば、硫酸塩になるわけで、具体的な数値は見たことがないが、残留量が過剰になっているイメージがある。

硫酸塩系肥料の残留物がある土を緑肥で解決したい


冒頭の血中中性脂肪濃度に対して、グリシニンがβ-コングリシニンよりも機能的に劣っているとすると、慣行的に行われている栽培から収穫した作物の効果は、硫酸塩肥料の施肥に意識を向けた圃場から収穫した作物よりも劣るという可能性が高い事になる。


硫酸塩系の肥料の施肥の匙加減は難しいね。

水稲で硫黄欠乏に注意した方が良さそうだ