東海大学出版 耐性の昆虫学の6章で昆虫ではないが、ワラジムシの冬越しと積雪という話題があった。
ワラジムシというのはダンゴムシをより平べったくした足の多い節足動物だ。
この本では積雪の多い北海道において、
積雪の下のワラジムシは雪の下であろうとも摂食を続けている可能性があるそうだ。
雪の下は0℃前後の温度であるため、
節足動物であれば活動を止めるような気がする温度帯でも活動を続けている可能性があるというのは驚きだ。
この内容を読んでふと頭に浮かんだのが、
冬場に地面を覆う落ち葉の効果だ。
ワラジムシは土の比較的浅いところにいるイメージがある。
土表面ギリギリは大気の影響を受けやすく、温度変化が激しくなる。
土を覆うように広がった落ち葉には恐らく保温効果があり、温度変化も緩やかにする。
冬という期間を有効に使うため、
秋の終わりに次作の堆肥を仕込んでおくという慣習があるけれども、
堆肥の後に落ち葉や刈草のようなもので被覆しておけば、
多少なり堆肥が土と馴染む時間が短縮されるのだろうなと、冬場のワラジムシの行動を読んで思った。
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