塀に垂れる一本の木があった。
新芽の向きが下向きなので、この枝が垂れているのは間違いない。
塀に垂れる木はなんとも美しいが、垂れるという現象は枝の過剰成長という成長パターンで、おそらくこの木が森の中にあったら、過酷な光の取り合いに勝つことができずこじんまりとした木が枯れてしまうだろう。
この成長パターンが自然界で活かされるところといったら、おそらく崖の縁にいることだろうか?
となると、
平坦な個所に生息した時に確実に遮断する塀が近くにあってよかったね。
塀の外側に大きな木がいないため、この木は光を浴び放題だ。