おがくず堆肥を上手に作りたければ、普段から作っている農家に聞くのではなく、キノコ栽培をしている方に学べ。
こういうことを聞いたことがある人がいるはずだ。
各有私も師がキノコの廃培地が凄いと聞いた時、師の勧めで廃培地をくださったキノコ農家の方にいろいろと伺ったものだ。
なぜならば、おがくず堆肥のパフォーマンスが最大になるのは、キノコ(木材腐朽菌)がおがくずの上で活躍仕切ってからになるわけで、活躍のノウハウを知っているのはもちろん栽培している方というわけだ。
菌床の主成分で使用されるコーンコブとは何だろう?でも記載した通り、キノコの廃培地のことをより深く知らなければいけない機会が到来したので、改めてキノコのことを勉強してみようかと。
読みやすい本をということで探してみたら、
共立出版から出版されているキノコとカビの生態学という本に行き着いた。
この本のことをざっくりと紹介すると、森の中で枯れた木が分解される過程で様々な菌が関与するわけだけれども、枯れ木上で様々な菌がぶつかり合ったり、菌同士の連携で現在わかっていることがイラスト付きで説明されている。
堆肥を作る上で、菌同士の関係は必須で、最初にどのような菌がついて、その菌はどのような状況を好むのか?
次の菌はどのようなきっかけで最初の菌より優勢になるのか?
という相互関係のイメージは堆肥の配合上避けては通れぬ道。
この部分を曖昧にしていると、自身が意図していない効果の堆肥になってしまう。
悲しいことに農業という業界は、堆肥を作成した後に検証を行わないので、イマイチな結果の産物が広まりやすい。
その内の一つにおがくずのような高C/N比の資材には窒素分高めの鶏糞を入れろだろう。
面白いことに
クレジット:photolibrary
キノコ栽培において、高C/N比のおがくずに対して、更にC/N比の高い米ぬかを入れてキノコ(という名のカビ)を育てる。
キノコ栽培用の培地に鶏糞を入れるなんて話はほとんど見ない。
キノコ栽培の副産物である廃培地は最高の堆肥として扱われるのが悲しき現状である。
現状の説明はここまでにしておいて、紹介した記事から感銘を受けた個所の紹介に入りたいところだけれども、文量が多くなりそうなので次回から記載することにしよう。
というわけで続く
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