※上の写真は過去のイネの写真
水田ではそろそろ稲穂を形成する時期になる。
稲穂の時期といえば、カメムシによる被害(斑点米)の低減の為の殺虫剤の散布がある。
使用されている殺虫剤を見ると、ネオニコチノイドが頻繁に目に付く。
ネオニコチノイドは植物体で浸透移行性があり、少量で長く効きつつ、人体には比較的影響が少ないとされる殺虫剤で重宝されているが、
※人体の脳発達に影響を与える可能性があるという報告もある
農薬ネオニコチノイドの曝露による哺乳類の脳発達への影響—自閉症、ADHDなど発達障害急増のリスク因子— 第45回日本毒性学会学術年会(2018)
イネの花粉(もしくは水田の水)を採取しにきたミツバチに多大な影響を与える可能性がある為、国によっては使用を禁止している農薬でもある。
ネオニコチノイド系殺虫剤の話 - 農環研ニュース No.104 2014.11
ネオニコチノイドに限らず、花粉を媒介するミツバチに何らかの悪影響を与えると、連鎖的に果菜類の収量にも悪影響を与え、その影響は過大で認識しておいた方が良いとされている。
他の国と同様、近いうちにネオニコチノイドを含む様々な殺虫剤の使用禁止は意識しておいた方が良いし、地域の産業を守りたければ、殺虫剤を使用しない栽培体系を確立しておかないと共倒れする可能性は高い。
先日、人伝から聞いた話で、昨今の暖冬でカメムシの越冬が増えているらしく、様々な作物で越冬成虫に因る被害が急増しているそうだ。
中には殺虫剤では対処できない程、大量の昆虫が作物の株に訪れて枯れたというケースもあるらしく、今後暖冬が続いていくといよいよ壊滅的な状況になるかもしれない。
そんな情勢の中、
レンゲ米の生育パターンは虫害を削減しつつ、田植え前のレンゲの鋤き込みで炭素の固定量が増す為、次の世代の稲作としてレンゲ米の復元に注目した。
レンゲ米をされている方は、レンゲは種まきは大変だけれども、冬季の草の管理がなくなり、トータルで見たら管理作業の時間は減ったとのことだったので、注目する価値はあるはずだ。
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