速効性のリン酸肥料はどんな形?の記事で速効性のリン酸として燐安と過リン酸石灰について触れた。
速効性というのは水溶性(W-P2O5と表記する)であって、この用語で速攻で頭に浮かぶのが、
稲作で使えるの?ということだろうか。
ここで元JAの職員に話題を振ってみると、「稲作のリン酸を含んだ肥料といえばBMようりんあたりかな」なんて返答が返ってくる。
そんなわけで、BMようりんについて触れてみる。
唐突だけれども、最初にBMようりん(よう成リン肥)の製造方法について触れてみる。
JA全農 肥料農薬部 施肥診断技術者ハンドブック 2003の122ページを参考にすると、
リン鉱石と
(玄武洞ミュージアムで撮影)
蛇紋石等の塩基性マグネシウム含有鉱物、あとはホウ酸塩(Bの要素)とマンガン鉱物(Mの要素)を混ぜ、電気炉か平炉で1400〜1500℃で溶かして、水で急冷して固形化する。
この処理によりリン酸を含む各種成分はく溶性化し、緩効性の土壌改良材となる。
なぜ、ここで土壌改良材と明記するのか?というと、製造方法から分かる通り、微量要素とケイ酸を含むため、後は腐植と併用すると土壌の物理性・化学性が向上する。
稲作でカリウムの施肥を減らして、二酸化炭素の排出量の削減に貢献
稲作は地力で穫るというが、その地力の人工的な基としてBMようりんを当てはめるのか。
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