花粉症の緩和の食材として、青魚を紹介しているところをよく見かける。
青魚に含まれる多価不飽和脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)が花粉症に対して何らかの反応を示すらしい。
上記の内容を踏まえ、花粉症の発症の流れを整理してみるで見た肥満細胞の詳細について触れていくことにしよう。
鼻の内側の皮膚に花粉が触れたことがトリガーとなって、肥満細胞という箇所が活性化してヒスタミンが分泌され、アレルギー反応を示す。
肥満細胞関連でもう一つの反応がアラキドン酸カスケードが生じ、炎症反応を引き起こすロイコトリエン等が合成され作用する。
アラキドン酸カスケードという用語は必須脂肪酸のリノール酸の働きを見てみるの記事で触れた。
アラキドン酸は必須脂肪酸であるリノール酸から合成される脂肪酸を指し、上記で記述したように炎症反応に関して重要な役割をもつ物質となっている。
このアラキドン酸カスケードに関してもう一つ重要な話題がある。
それはリノール酸の過剰摂取問題について触れてみるの記事で触れたリノール酸の過剰摂取問題だ。
必須脂肪酸はリノール酸の他にα-リノレン酸があり、α-リノレン酸から炎症の緩和に作用するエイコサペンタエン酸(EPA)の合成に関与している。
リノール酸からアラキドン酸の合成とα-リノレン酸からエイコサペンタエン酸の合成は競合していて、摂取が簡単なリノール酸の摂取量が多い場合、α-リノレン酸から続く反応の方が抑制されるという問題がある。
肥満細胞の内容を読んだ時、
圧搾技術が発展していない時代の植物由来の食用油の使用量ってどれ程だったのかな?という事が気になった。
リノール酸は植物由来の食用油に豊富に含まれているというイメージがあるから。