清見タンゴールまでの記事で色々なカンキツについて触れてきた。
カンキツの大きな分類で触れていないものとして金柑(キンカン)があるので触れておく。
キンカンは皮をむかずにまるごと食べれるカンキツという位置付けになっている。
興味深いのが漢方にあるミカンの果皮で作られた陳皮と同様の効果を得られつつ、カンキツの果肉に含まれる健康効果も望めるということだ。
陳皮で注目される成分として、ヘスペリジンとシネフリンがあり、下記の記事で触れてきた。
シネフリンの方に気管支筋弛緩作用があるので、これだのど飴などで見かけるキンカンから期待する効能だろう。
キンカンの他の成分として、風邪の予防に重要なβ-クリプトキサンチンが豊富に含まれているらしいので、炎症の抑制と感染予防の2つの観点から健康効果が高いと言える。
そんなキンカンだけれども、日本での栽培の歴史の記述をピックアップしてみると、
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日本への渡来は江戸時代の文政9年(1826年)のこと。現在の中国浙江省寧波(ニンポウ、当時・清)の商船が遠州灘沖で遭難し清水港に寄港した。その際に船員が礼として清水の人に砂糖漬けのキンカンの実を贈った。その中に入っていた種を植えたところ、やがて実がなり、その実からとった種が日本全国へ広まった。
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頂いた砂糖漬けの果実内にあったタネを植えたら発芽して実が成ったというのが面白すぎる。