人工ゼオライトについての記事で、人工ゼオライトの生成についてみた。
人工ゼオライトは石炭灰をアルカリ溶液で処理し結晶化することで得られるそうだ。
この人工ゼオライトは農業利用出来るのだろうか?
前回紹介した逸見彰男著 地球循環型の機能性新素材「人工ゼオライト」農業および園芸第 84巻 第1号 (2009年)で下記のような記載を見かけた。
人工ゼオライトは石炭灰を水酸化ナトリウムで処理する為、負電荷部位(CECの要素)がナトリウムイオンで飽和している。
人工ゼオライトを多用するとナトリウム過剰症になる恐れがあり、ナトリウム過剰症で植物にクロロシスやネクロシスといわれる葉禄素の欠如による葉の黄変等を引き起こす。
※市販の農業用ゼオライトは交換性陽イオンがカルシウムのカルシウム型ゼオライト
ナトリウムより小さい一価の陽イオンの肥料成分がないので、ナトリウム過剰症の解消は難しそうだ。
人工ゼオライトの話題を経て、飽和している陽イオンについて意識する必要があるということがわかり、ゼオライトの理解が一歩進んだ感がある。