Alum


ミョウバンはどうやって出来る?の記事で、ミョウバンはハイノキから作った灰汁と


Yunohana1

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湯の花を反応させて生成するそうだ。


前回の内容では湯の花という名称のみ挙げ、湯の花がどういうものであるかは触れていないので、今回は湯の花について触れてみることにする。




再び、「魔法の粉!」ミョウバン - 一般社団法人 軽金属学会│The Japan Institute of Light Metalsの内容を読み返してみると、大分県の別府にある明礬温泉(みょうばんおんせん)という名称が記載されていた。


明礬温泉の泉質は硫黄泉になるそうだ。

温泉 | みょうばん・湯の里


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ここで改めて湯の花について触れておくと、湯の花というのは温泉の不溶性成分が析出・沈殿したものになり、明礬温泉であればハロトリカイトアルノーゲンという含水硫酸塩の鉱物であるそうだ。


温泉に含まれる硫酸が青粘土と反応をして、これらの鉱物が生成される。


ハロトリカイトの化学組成はAl2Fe(SO4)4・22H2Oになり、アルノーゲンの化学組成はAl2(SO4)3・nH2O(n=16〜18)になり、おそらくだけれども、どちらも水に溶けやすい。

一國雅巳等 別府温泉明 地区における湯の花の生成: 化学的考察 - 温泉科学(J. Hot Spring Sci.), 59,88-96 (2009)


この湯の花と、ハイノキから得られた灰汁が反応すれば、ミョウバンが生成される。

ちなみにミョウバンの化学組成はAlK(SO4)2・12H2Oで鉄(Fe)がなくなっている代わりにカリウム(K)が入っている。