植物はビタミンB1ことチアミンを利用するか?までの記事で、肥料としてビタミン(主に水溶性のビタミンB群)を施肥したら、何らかの肥効はあるか?という観点で調べていて、予想以上に肥効がありそうだという流れになっている。


米ぬかに含まれるビタミンで他にも肥効がありそうなものを探してみようと、引き続き検索を続けている。


今回は


Pyridoxin


ビタミンB6ことピリドキシンについて見てみることにする。


ピリドキシンという用語はあまり馴染みがないなと思いつつ、過去記事を探してみたら、植物にとってビタミンB6とは?という記事でピリドキシンについて触れていた。


記事が多くなってきたからか、以前興味があったことを思い出せなくなっているね。


そんな事はさておき、過去記事から内容を引用してみると、

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シロイヌナズナという植物で、ビタミンB6の生合成に関与する遺伝子が働かない植物と、通常の植物で生育の比較をしてみたところ、発根量に明確な差が見られ、前者のB6合成系の遺伝子を補完するようにピリドキシン(ビタミンB6)を加えてみたところ、発根量の回復が見られた。

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という内容だった。


ピリドキシンを加えると記載したが、シロイヌナズナが生育している培地に添加したという記載なので、ピリドキシンを根から吸収したと解釈して良いだろう。


であれば、ピリドキシンの施肥効果は発根促進の可能性が高い事になる。


ピリドキシンを合成出来ない植物では、根の成長が抑制されるだけでなく浸透圧ストレスや酸化ストレスに弱くなっているとの事なので、ピリドキシンは根の機能の向上にも関与している可能性がありそうだ。

ビタミンB6は高等植物の根の成長に必須である - 〔ビタミン80巻2号(2月)2006


米ぬか嫌気ボカシ肥作りで活動する乳酸菌等の細菌でピリドキシンを合成するものがいれば良いのだけれども、実際のところはどうなのだろう?