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渋谷農園さんのイチゴ、京の雫


色鮮やかなイチゴを頂いたので、カットして断面を見てみたら、


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果実の中身も鮮やかな紅色であった。

美味しさと色合いが気になったので、紅色に染まる現象についてを調べたくなった。


早速調べてみると、イチゴの紅色はアントシアニンの蓄積らしい。


アントシアニンといえば紅葉や低温時の葉の変色の時と同じものだけれども、そもそもの話でアントシアニンは葉に蓄積する色素の総称だ。

高野川が紅に染まりはじめる

寒空の下で盛り上がるカタバミたち


というわけで、イチゴの果実には実際にどのような名称のアントシアニンが蓄積されているのか?を調べてみると、とある論文が引っかかったので抜粋してみる。

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イチゴに含量されるアントシアニン色素の種類はイチゴ品種により差は認められず,シアニジン-3-モノグルコシド(Cy-3G),ペラルゴニジン-3-モノガラクトシド(Pl-3Ga),ペラルゴニジン-3-モノグルコシド(Pl-3G),シアニジン,ペラルゴニジンの5種類であった。

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イチゴアントシアニン色素の同定と高速液体クロマトグラフィーによる分析 日本食品科学工学会誌 42 巻 (1995) 2 号


上記の5種類のアントシアニンの名前を元に再検索してみると、アントシアニンの生合成の生化学 蛋白質 核酸 酵素 Vol.47 No.3 (2002)という特集に行き着いた。


この特集には各色素の合成経路が記載されていたので抜粋してみると、


anthocyanin_sync

引用 : アントシアニンの生合成の生化学 蛋白質 核酸 酵素 Vol.47 No.3 (2002) 208ページ 図1


アミノ酸のフェニルアラニンを基点として、マロニルCo-Aと結合し、各種アントシアニンが合成される。


イチゴの果実の主のアントシアニンは、この合成経路でいうところの左下にある赤色の化学式のものに更に糖を結合したものであるはずなので、この合成経路で5主のアントシアニンはおそらく網羅されているはず。


フェニルアラニンといえば、防御の基礎は芳香族のアミノ酸にありで免疫に関わる植物ホルモンで登場した。


アントシアニンもストレスに関しての話題で、抗酸化物質という扱いで触れることが多い。

せっかくの機会なので、アントシアニンについての働きを見ていくことにしよう。


-続く-