一旦、マツの気孔の話は保留にして、
日本の多数を占める草や広葉樹の葉の裏表の話をする。
といっても、
生物学上がりの私は力学が良くわかっていないので、
植物学を行う上での最低限のイメージで話を進めることにする。
葉には表と裏がある。
表は太陽の光の方を向き、
裏はその逆である。
葉の効率を求めるならば、
葉の表で太陽の光を受けるので、
光合成に必要な器官は表に配置するのは当たり前のことだろう。
となると、
裏には何を配置するのだろう?
先に結論を述べると、
気孔を配置している。
※葉の裏側に多く存在している、開閉自由な孔
気孔は何のためにあるの?
という話の前に光合成の話でも。
光合成は二酸化炭素 + 水 + 光から糖質を合成する反応なんだけど、
これを式で書くと、
6CO2 + 12H2O → C6H12O6 + 6H2O + O2
となる。
右から、
CO2が二酸化炭素
H2Oが水
C6H12O6が糖
O2が酸素で
先にすごい細かい話をすると、
葉は太陽の光を受けたとき、
光の強いエネルギーを使って水をぶった切り、
水の中にある電子を取り出し、二酸化炭素の方に与えながら糖を作る。
これでいろんな生物が欲しがる糖の完成!
話は気孔に戻って、
光合成の際に必要になる二酸化炭素、水はどこから調達するの?
という話になる。
逆になるけど、
水は根から。
二酸化炭素が気孔からということになるわけで、
これで気孔の意味が分かったね。
めでたし、めでたし!
…
って、おい!
この話だと水が調達できないことになるぞ。
だって、
水は浸透圧の差を利用して吸水できるんだろ!
根で土壌から吸水する場合は、
根の浸透圧を土壌よりも高めて吸水するけど、
根よりも上、茎や葉の浸透圧は何も考えられていない。
つまりは、
現状では根に水が溜まり続けて終了
ということになるだろうが!
と言うことで、
気孔には二酸化炭素の吸収以外で重要な役割がありそうだ。
-続く-
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