カロテノイドの先にあるものまでの記事で植物においてのカロテノイドの生合成とカロテノイドの代謝産物についてを見た。
人体において、カロテノイドの摂取後の効果で有名なものは
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β-カロテンからビタミンAことレチノール(ロドプシン)の生合成だろうか。
レチノールは目で何かを見る時に使用される。
前にβ-カロテンをたくさん含むニンジンは根菜類にも関わらず、なぜ動物の目に必要な成分を貯め込むのだろう?という内容を記載したけれども、今ならばβ-カロテンは他にも様々な事に使用されることを知っているのでこの疑問は解消された。
解消された後は新たな疑問がたくさん生じるのは世の常であって、レチノール(ロドプシン)の方で新たな疑問が生じた。
ビタミンAとロドプシンという記事でバクテリア(よく読むと正確にはアーキア)が持つバクテリオロドプシンというものがある。
バクテリオロドプシンというのはレチノール(レチナール)を含むタンパク質であるらしい。
このアーキアが合成するレチノールはどのように出来たのだろうか?
他のバクテリアまたはアーキアが合成したカロテノイドを摂取して生合成したのだろうか?
または別の経路があるのだろうか?
疑問を解消すべく、バクテリアまたはアーキアでカロテノイドを合成できるものはいるか?ということで検索をしてみたら、好気培養で乳酸菌のカロテノイド生産が促進され、酸化ストレス耐性が向上する | 農研機構という研究報告にたどり着いた。
ウシ生乳由来の乳酸菌を好気培養したら、乳酸菌のコロニー(乳酸菌が大量に集まっているところ)の色が淡い黄色になり、過酸化水素に対する耐性が増したという内容であった。
淡い黄色というのがカロテノイドの事で、上記の研究報告以降の内容から判断するに、ジアポニューロスポレンと推測されている。
乳酸菌はバクテリアに分類され、バクテリオロドプシンと直接関係するかはわからないけれども、一つの知見として頭の片隅に入れておこう。
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