土が悪く年々栽培が難しくなっているから見てほしいという連絡があり行ってきた。
畑に行く前に住所を入手したので地質図で確認してみたら、
地質図を見る限り苦鉄質火山岩類でミネラル豊富で作りやすく、土質を見ても有機質が豊富な畑が多いように見受けられる地域で、今まで見てきた中では土質の面では相当有利な地域であるはずで、何故この地域で栽培に苦戦するのか?が疑問であった。
実際にこの地域に行ってみると、
赤土粘土が豊富にあった。
これは栽培で非常に有利な安山岩由来の赤土粘土と見て良いだろう。
だけれども、畑を見たらそれはもう悲惨な状態だった。
悲惨過ぎて写真を載せることを躊躇した。
相当無理をしている。
無理をしているところから収穫できる野菜の品質は期待できない。
聞いてみると、この地域では赤土粘土を嫌っていて、極力畑から取り除いていたそうだ。
赤土粘土といえば、
高品質の米を収穫している長野県の栄村にある小滝集落では周辺の山から赤土粘土を採掘して、意図的に水田に入れていたそうで、赤土粘土に対して高印象を持っていた。
※現在は水田への赤土粘土は行っていないとのこと
赤土粘土が栽培にとって有利である確証はまだ無いけれども、鉱物の視点から見るとおそらく有利であると判断して良いはずで、それを活かして向上する地域と、嫌って下落していく地域。
他にも地域全体で落ちていく要因があったけれども、それは割愛する。
落ち目の地域に訪れて栽培の技術とは何なのか?と考える良い機会となった。
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