前回のアブラナ科作物の葉の上でイモムシはミイラになって死んでいたは一旦おいといて、比較的古くからある学説に下記の様なものがある。


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植物は土壌の微生物に光合成産物である糖やアミノ酸を渡す代わりに、土壌の微生物は植物に有用な有機化合物を与える


土壌微生物の中で枯草菌の仲間には、何故か植物ホルモンのオーキシンみたいな物質を合成するものがいるらしく、植物が糖やアミノ酸を与えるとその細菌がオーキシンを与えるという話がある。


この話がすごく面白いのは、植物が元気である程、細菌は植物から恩恵をすがることができる。

植物が元気であるためには根張りを良くしなければならない。


オーキシンといえば、


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不定根は最後の手段


側根や不定根の発生を活発にするホルモンとして知られている。

オーキシンと脇芽と不定根


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オーキシンは植物体内では頂点で合成され、単純なモデルでの話だと下に向かって流れ落ちてくる。

※厳密には誘導する遺伝子があるけど


流れ落ちている間、各器官を制御するわけで、おそらく根にたどり着くまでに消費されていると考えて良いはず。


土壌微生物の枯草菌(の仲間)はその名の通り土壌中にいる。

つまり、枯草菌が合成した発根に関するホルモンを根が直接受け取れる様になるというわけだ!




栽培者ならばこう考えるだろう。

発根量が土作りに多大な影響を与えるならば、今回記載した植物と土壌微生物の共生関係をフルに利用したいと!

緑肥を使いこなす前に


ここで大事になってくる考え方として、各々の微生物は分解できる資材とそうでない資材があって、分解が得意な資材が周囲にたくさんあると爆発的に個体数を増やすという特徴がある。


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ねばねばと聞いて連想するのは納豆


納豆菌(枯草菌の一種)によるダイズの発酵が良い例かな。

ワラとダイズと適度な湿気という条件が揃ったから、納豆菌はダイズの上で爆発的に個体数を増やした。


この爆発的に増えた状態だと、他の菌がその集団の中に入ることが出来ない。

こういう状態をコロニーと呼ぶ。


ということは、オーキシンを合成する細菌を増やすためには枯草菌のコロニー化を目指さなければならない。

コロニーとまではいかないけど、とにかく枯草菌にとって得意な環境を用意すれば、植物の発根が活発になる環境が形成されるというわけだ。


枯草菌は刈草の上で発見されたから枯草菌と名付けたと言われるぐらいだから、植物を元気にさせるためには刈草の成分が豊富どころかほぼ刈草ぐらいにしないと目標の環境には到達しないだろう。

※オーキシンを合成する枯草菌も刈草を好むという前提


となると、やっぱり牛糞による土作りは根本的に方向性を誤っている可能性が高い。

もう、牛糞で土作りなんて止めようよ

続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよ

続・続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよ