魚粉の肥料は油脂の多い青魚系の評判が良いという話題になった。
※冒頭の写真は青魚系の魚粉の写真が手元になかったので、(おそらく)カツオの魚粉を載せた
個人的なイメージとして、核酸を豊富に含む赤身魚系の方が評判が良くなりそうだけれども、油脂という意見が挙がったので、もしかしたら植物は油脂を利用出来るのでは?という疑問が頭に浮かんだ。
というわけで、早速検索をしてみたところ、脂肪酸は葉や根から吸収されるか? | みんなのひろば | 日本植物生理学会にたどり着いた。
どうやら植物は油脂が細かくなった脂肪酸を直接取り込んで利用できるようだ。
炭素数12の脂肪酸を葉に塗ると、葉の細胞に浸透し、炭素数16や18の脂肪酸になり、その後膜脂質に取り込まれるという記載があった。
炭素数12はラウリン酸で、炭素数16はパルミチン酸で、炭素数18はステアリン酸になる。
膜脂質はリン脂質になるので、
ホスファチジルコリン等かな。
魚粉が膜脂質の合成を促すのであれば成長が早くなり、優秀な肥料だと評価したくなるが、今回話題に挙がったのは品質が向上したというもので、つまりは油脂の多い魚粉で育てた方が美味しくなったと感じたということになるわけで、リン脂質が食味に影響を与える可能性がありそうだ。
というわけで、リン脂質と食味について調べてみて、興味深い内容を見つけたが、その話は長くなるので次回に触れることにしよう。
-続く-