

香気物質のフラン類についての記事でメイラード反応で生成される香気化合物の一種のフラン類について触れた。
前回の記事では、

5単糖のキシロースを加圧下で水蒸気処理をすることでフラン化合物のフルフラールが生成されることを記載した。
このフランとは一体何なのだろうか?

フランは4個の炭素原子と1個の酸素原子から構成される複素環式芳香族化合物(含酸素ヘテロ環式化合物)を指す。
環内に酸素を含んでいる事で反応性が高いそうだが、今の知識ではその反応性の高さはよくわからず。

キシロースから

フルフラールの合成についてを考えてみる。
キシロースを加熱すると

のように環状から鎖状になる。
中心にあるヒドロキシ基(-OH)が近くの水素(H)と合わさり、3分子の水(H2O)が外れ(脱水反応)、左端のヒドロキシ基(-OH)と一番右側のヒドロキシ基(-OH)があった場所の炭素(C)が繋がることで環化する。
一番右側のアルデヒド基(-C=O)の箇所が環状の外側に位置するようになり、

フルフラールが合成される。
フランもメイラード反応の生成物だという記載を見たが、アミノ酸は直接関与しないようだ。




