日本三景の一つである宮城県の松島に行った。
上の写真ではわかりにくいけれども、
松島は小島がたくさんある。
地図で見ると、
典型的なリアス式海岸の地形となっている。
リアス式海岸というのは、ここにもともと深い谷があったのだろうか?
深い谷が沈降して谷に海水が入り込み入江が形成される。
海水の作用によって元々山であった箇所が侵食され小島へと変化する。
独特な地形に訪れたら、
とりあえずは地形の教科書として捉えて調べることにしているので、
何もわからないかも知れないけれども、
地質から見ていくことにする。
地質図を見ると、
海成または非海成の堆積岩とされる。
おそらくこれは、
砂岩や泥岩のような堆積岩(海成)の上に凝灰岩(火山灰:非海成)が堆積したことを意味しているのだろうか?
このような地形は神奈川県の城ヶ島で見たので、先に載せておくと
この箇所に似ているということだろう。
但し、城ヶ島は縞々の間隔が非常に狭いため、火山の堆積も海成で、
火山灰が堆積した後に砂が堆積を何度も繰り返しているはず。
これを踏まえた上で、
自身の足で行ける一番近いところの露頭に行ってみると、
こんな感じだった。
適当なことは書けないので、そろそろWikipediaに頼ることにすると、
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この地域の大部分の地層は第三紀層の凝灰岩、砂岩、礫岩など侵食に非常に脆い岩質で出来ており、特に波に洗われる部分は容易に侵食される。そのため多くの小島は上部に松などが植生し、海面に近い基部は白から灰白色の岩肌を見せている。
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ということで、凝灰岩、砂岩や礫岩の堆積が隆起した箇所であることがわかった。
上記で引用した文章の上で興味深いことがあったので、更に引用すると、
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松島は、仙台平野を南北に分ける松島丘陵の東端が海にまで達し、それが沈水して出来たリアス式海岸がさらに進んだ沈降地形で、溺れ谷に海水が入り込み山頂が島として残った多島海である。全体として松島湾(広義)を形成し、湾内の水深は10メートル以内である。これは、この一帯が過去から大きな地震のたびに地盤が少しずつ沈下してできた地形であることを物語っている。
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元々深い谷があったところが沈降して、
今は複雑な地形になっているというのは、
頻繁に発生した大地震によるものであるのか。
他のリアス式海岸もそうなのだろうか?