先日、水親和性セルロースという肥料の話題が挙がった。
セルロースというのは光合成産物であるブドウ糖(グルコース)が直鎖状に並んだものであり、植物の硬さの要因である細胞壁の主成分である植物性の繊維質となる。
セルロース同士が強固につながり、更にリグニンとつながることによって微生物に分解されにくい強固なものとなる。
※グルコースの直鎖のパターンによって非常に分解されやすいデンプンとなる
細胞壁という植物の骨格として働いている時は、株に触れたすべての水が体内に入らないように他の物質と協働して撥水性を持ち、大体弾くけど、部分的に水を体内に入れる
ということを植物たちは常日頃から行っている。
セルロースは植物の骨格故、分解できる生物が少ないというイメージもある。
それを踏まえた上で、肥料としての水親和性セルロースだけれども、これはおそらく、細胞壁という巨大な構造を可能な限り断片化するけれども、簡単に消化できるブドウ糖程までは断片化していないものだろうと予想される。
セルロースの各グルコースが結合している箇所を化学式で見てみると、
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突起しているOH基(ヒドロキシ基)が所々に見られる。
このOH基の突起が水との親和性が高いため、
ある程度分解されると、逆に水をよく吸うようになるらしい。
上記の特徴を踏まえて、このセルロース断片は肥料として利用した場合はどのような効果があるのでしょうね?