前回、耕作放棄地は儲からないところで発生すると書いた。
儲からないというのは重機が入りにくい畑のことで、
要は便が悪いところに他ならない。
この話を踏まえたうえで、
電車の窓から見える畑とかを見てみなよ。
意外なところが耕作放棄地になってるから。
車窓からこんな景色って見えるでしょ。
何故か高架下付近の畑とか、真ん中あたりがぽつんと放棄されていたりする。
これには理由があって、
たとえば、
とある地域にこんな感じで畑が区画整備されていたりする。
今、A〜Fのどれかの土地で栽培を開始する時、
儲からない箇所はどこか?というと、
C、DとEで、
なぜかというと、
この手の重機が隣接できなかったり、
畑に入ることができないから。
仮にだよ、
若手が地域のご厚意でDの畑を借りたとするよ。
堆肥を入れる時に運搬はどうしますか?
通してくれと頼みますか?
運搬車で畑の上を走ったら、
土は踏み固められちゃうよ?
収穫の時だって、
軽トラを畑に隣接することはできません。
この話、
Cと一緒にBも借りれたら、
Bに勝手に車道を作ることが可能になるので、
Cはいきなり儲かる畑に化ける。
お年寄りが畑の規模を縮小するときに、
Bみたいな畑から手放してくれたら、
そこに他の地域から若者が来ても、
収益をしっかりと上げて、
地域が活性するはずなんだけどね…
現実は、
道路に隣接している好条件の畑をこんな感じで、
家庭菜園に毛が生えた程度の栽培のために残して、
トラクタや軽トラが入りにくい箇所や、
段々畑のちょうど真ん中あたりを斡旋する。
ここいらで儲かるわけがなく人が去る。
(もしくは、人生はお金ではないという人らが残る。)
で、結局、地域から若者という労働力がいなくなり、
他産業で人材がいないと騒ぎ出す。
こんなやり取りをよく見た。
特に新規就農支援で。
他にもあるけど、
それは次の回にでもしておくか。